WordPressの更新、放置して大丈夫?7.1が近づく今知っておきたい更新のきほん
WordPressで作ったホームページの管理画面を開いたら、赤や黄色の「更新してください」という表示がずっと出ている——そんな状態のまま数年経っている、という会社さんは実はとても多いです。「押したら壊れそうで怖い」「作ってもらった会社と連絡が取れていない」というお声もよく伺います。ちょうど今、WordPressは次の大きなバージョン(7.1)の準備が進み、細かな修正版も続けて出ている時期です。この記事では、更新をためると具体的に何が困るのか、自分でやるならどこまでできるのか、どこから人に頼ったほうがいいのかを、専門用語をできるだけ使わずに整理してお伝えします。
そもそもWordPressの「更新」って何を更新しているの?

まず知っておいていただきたいのは、WordPressの更新は「1種類」ではないということです。ここが分かるだけで、管理画面の通知がずいぶん怖くなくなります。
本体・テーマ・プラグインの3つがある
更新の対象は大きく3つに分かれます。家にたとえると分かりやすいです。
| 種類 | 家にたとえると | 役割 |
|---|---|---|
| WordPress本体 | 家の骨組み・土台 | ホームページを動かす土台の仕組み |
| テーマ | 内装や外観 | デザインやレイアウトを決める部分 |
| プラグイン | 後から付けた便利な設備 | 問い合わせフォーム、予約、地図表示など |
この3つはそれぞれ違う人・違う会社が作っているため、更新のタイミングもバラバラです。だから管理画面に何度も通知が出るわけで、異常ではありません。
大きな更新と、小さな修理の更新がある
更新にはもうひとつ、規模の違いがあります。「7.0から7.1へ」のように数字が大きく変わるものは、機能が増える大きな模様替え。一方「7.0.1」「7.0.2」のように後ろの数字だけが増えるものは、不具合やセキュリティの穴をふさぐ小さな修理です。修理のほうは見た目が変わることもほとんどなく、放置するデメリットのほうが大きいので、早めに済ませるのが安心です。
今WordPressはどんな状況?(7.1が近づいている話)
現在は次の大きな更新である7.1に向けたテスト版が公開され、同時に7.0系の修正版も出ている、という時期です。つまり「新しい機能の準備」と「今使っているものの修理」が並行している状態ですね。ここでの結論はシンプルで、新しいものが出た瞬間に飛びつく必要はないけれど、放置していい理由にもならないということ。修理は早めに、大きな更新は少し様子を見て——この感覚を持っておけば十分です。
更新を放置すると、実際に何が困るの?
「なんとなく良くないんだろうな」で止まっている方が多いのですが、放置による困りごとは意外と生々しく、売上や信用に直結します。とはいえ気づいた今から対処できますので、落ち着いて読んでください。
セキュリティの穴がそのまま残る
更新の多くは「見つかった弱点をふさぐ作業」です。逆に言えば、更新していないサイトは入口が開いたままということ。実際によくあるのが、ページに知らない文章や広告が勝手に書き込まれる、迷惑メールの発信元として使われる、といった被害です。しかもこうした状態になると、検索結果に警告が表示されたり、取引先から「御社のサイトが変です」と連絡が来たりします。ホームページは会社の顔ですから、金額以上に信用の損失が痛いところです。
問い合わせフォームやスマホ表示が突然おかしくなる
サーバー(ホームページを置いている場所)の環境は、契約している会社の判断で定期的に新しくなります。そのとき、WordPressやプラグインが古いまま取り残されると、かみ合わなくなって不具合が出ます。よくある例が「問い合わせフォームのボタンを押しても送信されない」「スマホで見ると画像が出ない・文字が重なる」。お客さまからの連絡が届いていないことに、しばらく気づけないのがいちばん怖いパターンです。
放置期間が長いほど、直す手間と費用が増える
数年分をまとめて更新すると、途中で不具合が出る確率がぐっと上がります。原因を探す作業も増え、場合によっては作り直しに近い手間がかかります。こまめに更新していれば1回10分程度で済むものが、放置すると数万円〜の立て直し作業になることも。結局、少しずつ更新するのがいちばん安いのです。
壊さずに更新するための、5つの手順

自社でやってみたい担当者さんへ。順番を守れば、大きな失敗はかなり避けられます。逆に言えば、失敗の多くは順番を飛ばしたときに起きています。
手順1:まず「戻せる状態」を作る(バックアップ)
バックアップとは、今のホームページの控えのコピーを取っておくことです。これがあれば、万一おかしくなっても元に戻せます。多くのレンタルサーバーには自動でコピーを取る機能が付いていますし、無料の仕組みで用意することもできます。ここを飛ばさないことが最重要で、他の手順より優先してください。
手順2:今の状態をメモ・画面写真で残す
更新前に、トップページと問い合わせフォームの画面写真を撮っておきましょう。使っているプラグインの一覧もメモしておくと安心です。「どこがどう変わったか」が分かると、自分で気づけるだけでなく、人に相談するときの説明もぐっと楽になります。
手順3:一気にやらず、ひとつずつ更新する
プラグインは1つ更新するごとに、実際のサイトを開いて確認します。まとめて10個更新してしまうと、不具合が出たときにどれが原因か分からなくなるからです。順番はプラグイン → テーマ → WordPress本体が基本。本体は影響が大きいので最後に回します。
手順4:更新後に必ず見る4か所
- トップページの見た目が崩れていないか
- スマホで見たときの表示(実機で確認)
- 問い合わせフォームの送信テスト(自分宛に1通送る)
- ブログ記事や商品ページなど、下層ページの表示
この4か所だけは毎回確認する、と決めておけば十分です。
手順5:うまくいかないときは触りすぎずに止める
画面が真っ白になった、英語のエラー文が出た——そんなときは、あれこれ操作を足さないでください。手を加えるほど原因が分かりにくくなります。その時点の画面写真とエラーの文字を控えて、いったん止めて相談するほうが、早く安く直ります。作業する時間帯は、お客さまのアクセスが少ない午前中や、万一のとき動ける週の前半がおすすめです。
自分でやる・人に頼む、どう線引きすればいい?

すべて自分でやる必要はありませんし、すべて外注する必要もありません。判断の目安を持っておくと、迷う時間が減ります。
自社でも進めやすいケース
ページ数が10ページ程度、更新をこまめにしている、問い合わせフォーム以外に複雑な機能がない——こうしたサイトなら、先ほどの5つの手順で自社対応でも十分できます。むしろ、担当の方が管理画面に慣れているほうが、日々の情報発信もしやすくなります。
早めに相談したほうが安心なケース
- 何年も更新しておらず、通知の数がとても多い
- 予約システムやネットショップ(カート)機能がある
- デザインを独自に作り込んでもらっている
- 制作した会社と連絡が取れない
- 担当が一人で、失敗したときに相談できる人が社内にいない
特に予約やカートは、止まると直接売上が減ります。無理をせず、先に見てもらうほうが安全です。
頼るときに聞いておくとよいこと
依頼前に確認しておくと安心なのは次の点です。バックアップは誰が取るのか、不具合が出たときはどこまで対応してもらえるのか、料金は単発の立て直しか月々の見守りか。月々の見守りは「毎月点検して更新まで任せる」形で、放置しがちな会社さんには向いています。逆に、いったん整えれば自社で回せそうなら単発で十分です。どちらが正解というものではないので、社内の体力に合わせて選んでください。
更新を「思い出す仕組み」にしておく
更新が続かない理由は、やる気ではなく「思い出す機会がないこと」です。仕組みにしてしまえば、驚くほど楽になります。
月に1回、10分の点検日を決める
おすすめは「毎月第1営業日の朝」など、日付を固定してカレンダーに入れてしまう方法です。やることは管理画面を開いて、更新通知が出ていないか、トップページとスマホ表示が崩れていないかを見るだけ。点検メモには「点検日」「更新した項目」「気になった点」の3つを書いておけば十分です。10分の習慣が、数万円の修理を防ぎます。
自動更新はどこまで任せていい?
WordPressには自動で更新する設定があります。線引きの目安はこうです。
| 対象 | おすすめの設定 |
|---|---|
| 小さな修理の更新(7.0.1など) | 自動に任せてOK |
| 大きな更新(7.1など) | 手動。様子を見てから |
| プラグイン・テーマ | 手動が安心。数が多い場合は主要なものだけ手動 |
社内で情報を引き継げるようにしておく
意外と多いトラブルが「担当者が退職して、ログイン情報が誰も分からない」というもの。WordPressの管理画面のログイン情報、サーバーの契約先、ドメイン(独自の住所)の管理先——この3つは、紙とデータの両方で保管し、担当者と代理の担当者の2名が分かる状態にしておきましょう。あわせて、当サイトの「中小企業のセキュリティリスク」「WordPressセキュリティの基本チェック」の記事もご参考にどうぞ。
よくあるご質問
更新ボタンを押すと、本当にホームページが壊れることがあるの?
可能性はゼロではありませんが、原因はほとんどが「長期間放置していた」「控えを取っていなかった」ことです。バックアップを取ってひとつずつ進めれば、多くの場合は問題なく終わります。心配なときは事前にご相談いただければ一緒に確認できます。
WordPress 7.1が出たら、すぐに更新したほうがいいですか?
大きな更新は出た直後に急ぐ必要はなく、少し様子を見てからで大丈夫です。ただし7.0.1・7.0.2のような修理の更新は早めが安心。まずは今お使いのバージョンが古すぎないか、確認するところから始めましょう。
何年も更新していません。今からでも大丈夫でしょうか?
今からでも間に合うことが多いです。ただし一気に押すのは危険なので、現状の確認とバックアップが先。放置期間が長い場合は、更新より作り直しのほうが安く早いこともあるため、状況を見て判断するのがおすすめです。
更新したら、見た目が崩れてしまいました。どうすれば?
あわてて他の操作を足さないことが大切です。バックアップがあれば元に戻せます。崩れている箇所の画面写真と、出ているエラーの文字をそのまま控えてご相談いただくと、原因の特定がぐっと早くなります。
制作をお願いした会社と連絡が取れません。他社でも見てもらえますか?
サーバー・ドメイン・WordPressの管理画面の情報が分かれば、他社でも引き継いで対応できる場合が多いです。情報が分からない場合も調べる方法がありますので、まずは現状をお聞かせください。
まとめ
- WordPressの更新には本体・テーマ・プラグインの3種類があり、それぞれに通知が出る
- 数字が細かく変わる更新(7.0.1など)は不具合やセキュリティの修理なので早めが安心、大きな更新(7.1)は少し様子を見てもよい
- 放置すると乗っ取りや改ざん、問い合わせフォームの不具合など、売上や信用に関わる困りごとにつながる
- 更新前の「戻せる状態(バックアップ)」づくりがいちばん大事な一手間
- 更新後はトップページ・スマホ表示・問い合わせフォーム・記事ページの4か所を必ず確認する
- 数年放置している・予約やネットショップ機能がある場合は、自己判断より先に相談したほうが安全
- 月1回10分の点検日を決めて、担当者と情報の引き継ぎも社内で共有しておく
「うちのサイト、今どうなっているんだろう」と気になった方は、管理画面を開いて通知が出ているかだけでも見てみてください。もし見方が分からない、押すのが怖い、そもそもログインできない——そんな状態でも大丈夫です。瀬戸市周辺で同じようなご相談をよくいただいていますので、現状を確認するところからお気軽に声をかけてください。無理に更新をおすすめすることはありませんので、まずは「どうしたらいいか一緒に考える」ところから始めましょう。